……いきなり何を言っているんだ、と眉をひそめたい気持ちはわかるが、まずはこちらの写真をご覧いただきたい。
いかがだろうか。でろんと広がった「白身」と、その中央にある丸い「黄身」。まさしく目玉焼きだ。
しかし……なんとコレ、「コティロリーザツベルクラータ」というクラゲの一種。歴とした海の生き物なのである。
それにしたって、一体どうしてこんな見た目をしているのだろうか。Jタウンネット記者は19日、コティロリーザツベルクラータを展示している鶴岡市立加茂水族館(山形県鶴岡市)に話を聞いた。
英語では「フライドエッグジェリー」
取材に応じた同館の飼育員・佐藤智佳さんによると、「コティロリーザツベルクラータ」は日本には生息していない種で、主に暖かい海域である地中海に分布しているという。
猛毒クラゲとして名高いカツオノエボシのように、刺胞を持つ「刺すタイプ」のクラゲ。しかし、口が小さいために小魚を捕食したりすることはなく、動物性プランクトンなどの小さな生物を主に食べている。
「目玉焼きに見える部分は傘で、黄身に見える部分は内臓などが透けて見えているというわけではなく、そういう色合いなんです」(佐藤さん)
幼体のころは目玉焼きっぽくは見えないが、成長するにつれてはっきりと色づいていき、やがてそっくりになるそうだ。
「英語では『フライドエッグジェリー』とも呼ばれています。加茂水族館では10年以上前から定期的に展示しているクラゲです」(佐藤さん)
フライドエッグ。つまり目玉焼きである。英語圏の人たちも「目玉焼きだなあ」と思ったのだろう。
地中海に行ったら、海の中で「目玉焼き」が泳いでいる光景が見られるのだろうか。なにそれ、絶対見たい……。
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Source: 哲学ニュースnwk