「エコーチェンバー」極端思考が仲間内で加速…抜け出した男性「集団はカルト宗教のよう」

1: Hitzeschleier ★ 2023/09/19(火) 13:03:35.84 ID:Oiydiyji9
 ネット空間の問題の一つ「エコーチェンバー」。

 SNSで自分と似たような関心を持つ人々とつながる結果、同じ考えばかりが目に入り、思考が極端化していく現象だ。

 山梨県のIT業の男性(33)はまさにその渦中にいた。きっかけは昨年12月。ある団体の不正疑惑をX(旧ツイッター)で目にしたことだ。

 「鬼の首を取ったような気持ちだった」。元々、その団体の代表が自分の好きなキャラクターを批判したことに不満を抱いていた。気分が高揚した。

 疑惑を指摘したのは、20万人のフォロワーを持つインフルエンサー。ユーチューブで、小気味よく問題点を列挙していく投稿動画にのめり込んでいった。

 閲覧履歴をもとに「おすすめ」と表示される動画のリストに、団体の活動を問題視するものが増えた。食事中も洗濯をしているときもスマホを手放せない。動画を見ることが生活の一部になった。

 自らSNSで団体を攻撃する投稿を始めるまで、2週間もかからなかった。

 <認知に異常がある><本気で言っているなら、はやく病院へ行くべきだ>

 団体の支援者らを強い言葉で攻めた。すると、あのインフルエンサーの「信奉者」から次々とフォローされた。一体感を覚えた。

 相手も黙っていたわけではない。「こちらがコメントすると、10倍になって返ってくることもあった」。画面の向こうの相手に怒りが募り、反論してくるコメントには低評価を連発した。

 目が覚めたのは2か月後だ。かつて働いていた職業を巡る話題で、インフルエンサーが的外れな批判をしていると感じ、信用できなくなった。自分も真偽不明の情報をもとに、批判していたのではないか――。そう考え直した。

 「普段なら気にならない意見にもムキになり、どんどん偏っていった。異常だった」

◎ 近年の海外の研究によると、強いエコーチェンバーに陥った集団は、対立する考えに触れても自らの意見が修正されることはなく、むしろ攻撃的になるという。最終的には対話する意思も失い、暴力の代わりに容赦のない言葉を浴びせるようになる。

 <うるせーな>

 <早く死ね!>

 東日本に住む60歳代の男性は数年前、Xで毎晩のようにそんな発言を繰り返していた。矛先は政治的な主張が異なるグループ。「相手の存在を否定するしかなくなった」と振り返る。

 その頃、ネット上では在日外国人へのヘイトスピーチを巡る問題が盛んに議論されていた。排斥運動に反対だった男性は、自分と似た考えを持つ人ばかりをフォロー。当初は、対立する相手からの批判には穏やかに返信していた。

 会社では管理職を任されており、仕事の多さや部下の扱いにストレスを抱えていた。深夜に単身赴任中の自宅に帰ると、酒をあおりながら、Xを見るのが習慣になっていた。

 外国人差別を助長するような相手の主張には到底納得できない。しかし、何を言っても議論は平行線のまま。「サヨク」「売国奴」と罵倒され、ストレスに酒の力も加わり、頭に血が上った。次第に相手の人格を否定する投稿を繰り返すようになった。その投稿が会社に知られ、男性は退職に追い込まれた。

 「もう思い出したくもない。否定と否定がぶつかり合い、感情が暴走していた」

 「インフルエンサーに自分を認めてもらいたかった」

 大阪府内に住む40歳代の男性会社員は、かつて攻撃的な投稿をしていた理由をそう説明する。

 男性は2020年11月、米大統領選を巡るXなどの投稿を見るうちに陰謀論にはまり、中でも10万人のフォロワーを持つインフルエンサーに傾倒した。

 過激な発信で同調したり、批判する相手に謝罪を要求したりするたび、インフルエンサーは「いいね」を付け、自分の主張を拡散してくれた。「認めてもらえてうれしかったし、仲間に対し優越感を得られた」

 今は陰謀論を抜け出した男性はこう振り返る。

 「エコーチェンバーが起きている集団はカルト宗教のようなもので、インフルエンサーは教祖にあたる。信者は教祖を否定されたら怒る。攻撃的になったのはそんな感覚だった」
no title

ロボットアニメの最高傑作ってなにになるんや
続きを読む
Source: 哲学ニュースnwk

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク